2009年/アイルランド・フランス・ベルギー
35mm-カラー75分
英語(日本語字幕)
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2010年アカデミー賞ノミネート作品
世界でもっとも美しいとされる聖書の手写本、アイルランドの国宝『ケルズ
の書』はどのように生まれたのか。物語の舞台は中世の僧院。
12歳のブレンダンは厳格な僧院長の伯父、やさしい僧たちと暮らしている。
壁の向こうには魔物が棲むような森が広がり、凶暴なバイキングが人々を
襲い、ここは民衆を守る砦にもなっていた。ある日、一人の老僧がバイキング
の襲撃にあった島を逃れ、猫のパガンボンと一冊の美しい書物を手に現れる。
名だたる彩飾家である老僧は描きかけの本を完成するため、ブレンダンに森で
インクとなる木の実をとってくるよう頼む。禁じられていた森へ出かけた
ブレンダンは不思議な少女、白い狼の化身アイスリングに助けられ、木の実を
見つけて戻った。老僧はブレンダンに本の続きを描かせるが、完成するには
さらにクリスタルが必要だった。それを探そうと再び森へ入ったブレンダンを
待っていたのは恐ろしい大蛇。僧院のまわりにはバイキングの大群が。
ブレンダン、僧院、そして本の行く末は。
(第17回大阪ヨーロッパ映画祭公式パンフより抜粋)
今日の大阪ヨーロッパ映画祭のスケジュールの中で当初観たかったのが、
『テラシア島のおまわりさん』と『的中』の2本だったんですが、
スケジュール的に『的中』を観るまでに2時間ちかくあるのと、他で時間
潰すのが面倒だったので、ついでに本作も観てしまおうとチョイス。
今回の大阪ヨーロッパ映画祭の最新映画初上映のプログラムで唯一のアニメ
なので、おそらくガラガラかもと思っていたら、何とチケットが完売した
みたいです。私が観た他の作品はどれも空席があったので、びっくりです。
何気に親子連れとかも多かったですし、2010年アカデミー賞ノミネートって
いうのが大きいのかな。
自分的には全く期待してなかった作品だったんですが、これが中々に
良かった。日本やアメリカでは3DCG全盛のなか、ちょっと古い感じの
絵柄ながらも、色彩や独創的で暖かみのある映像美。
これは観てよかった。見逃さずにチョイスしてよかった。
上映の後、ディスカッションがあり監督のトム・ムーアに質問タイムが
あったんですが、すでに次回作を手掛け始めていたり、今後もヨーロッパを
ベースに作品を作っていくとか、トトロが好きでこの後、三鷹のジブリに
行くのが楽しみだとか、いろんな話が聞けて楽しかった。
ディスカッション後のサイン会では一人一人に本作のキャラクターを
いろいろ書いてくれるサービスっぷりで、監督なんて好い人なんだろうと
ちょっと感激。
私には老僧・エイダンの絵を描いてくれました。
自分としてはアシュリンを描いて欲しかったんだけど・・・。

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