2009年/トルコ・アメリカ
35mm-カラー/87分
トルコ語・英語(日本語・英語字幕)
監督:エムレ・シャーヒン
出演:コフィ・シリボエ
クウェシ・ボアキェ
イタリ・ウィニ
* * * * * * * *
運命か?偶然か?
謎の数字が引き寄せる人間ドラマ
舞台はトルコ最大の都市、イスタンブール。メティンは家庭の問題から幼く
して故郷を離れ、この街にやってきた。生き延びるために犯罪を繰り返し、
ようやく職についたあとも相変わらずの不運に嘆く毎日だ。看護師のサヴダ
は数秘学を信じ、恋人にも数字の縁を感じて結婚した。しかし幸せは長く
続かず、だらしのない夫にうんざりしている。ゴッドウィルは愛する人の
いるパリを目指し、ナイジェリアからコンテナに乗った。たどり着いたのは
この街だったが、パリ行きをあきらめず、地道に働いている。1200万もの
人々がひしめく中、何のつながりもない3人が磁力のような強い力に捉え
られ、引き寄せられて、それぞれの運命は密接につながっていく。
10月の奇妙で荒れた数日間、イスタンブールの通りで次々に起こるおかしな
出来事。そこにはなぜか40という数字がつきまとうのだった。
数字、信仰、宿命、思いがけない幸運を人々は天の導きとして尊び、逆らわ
ない。果たして、それらはどれほど神聖なものなのだろうか。
(第17回大阪ヨーロッパ映画祭公式パンフより抜粋)
今年で17回目を迎える大阪ヨーロッパ映画祭が先日から開催されており、
3日目の今日は、事前に指定席を購入していた『40』『一日のいのち』
『サラエボ、希望の街角』を観に行ってきました。
『40』は公式HPにある画像とあらすじからなんとなくオカルトチックな
ものかと思っていたんですが、全然違いました。
ある事件をきっかけに一つのバッグをめぐって3人の男女に起こる出来事を
ドキュメンタリー手法をうまく使ってイスタンブールの街の裏側を描いて
いて、なかなかに面白かったです。
監督のエムレ・シャーヒンは、これが初の長編映画となるそうですが、
制作のサラ・ウェザービーとともにこれまで多くのドキュメンタリー番組を
作ってきたそうで、今作でもそのドキュメンタリーで培った手法が随所に
散りばめられていて、見応えありました。
上映後にはディスカッションがあって、監督のエムレ・シャーヒンと制作の
サラ・ウェザービーがゲストで登場し、『40』の製作の裏側や意図を話して
もらい大変興味深く聞かせてもらいました。
ただ、この時の司会者がちょっと我が強いのか、観客に質問を聞かずに、
自分から質問を何問かぶつけて、観客が質問する時間を減らしたのは
いただけないな。司会者としてどうなんだろ。
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