アウトレイジ

ヨーロッパなどで評価が高い「世界のキタノ」こと北野武監督が、
欲と裏切りが渦巻くヤクザ社会を描いたバイオレンス群像劇。
登場人物全員が悪人で、報復の連鎖の中で生き残りをかけて闘う男達の
生きざまを描く。
主演の巨大暴力団組織内の下部暴力団の組長をビートたけしが、共演には
『レイン・フォール／雨の牙』の椎名桔平、『重力ピエロ』の加瀬亮、
『沈まぬ太陽』の三浦友和など。他にも國村準、杉本哲太、石橋蓮司、
小日向文世、北村総一郎らの豪華なベテランキャストが脇を固める。

関東一円を仕切る巨大暴力団組織・山王会。山王会組長の関内は直参組長の
池元組組長・池元が山王会直系でない村瀬組と兄弟の杯を交わしていること
を若頭の加藤に苦言を言う。加藤から村瀬組とのことを注意された池元は
傘下の大友組組長・大友に村瀬組と揉め事を起こして、適当な線で手打ちに
もっていくように厄介事を押しつける。大友はさっそく自分の若いモンを
サラリーマンに仕立てて、村瀬組が経営しているボッタクリバーに行かせる。
そして法外な値段を要求された若いモンはボッタクリバーのボーイに事務所
に金を取りに行くので一緒に来てくれといい、ボーイを事務所に連れ込む。
しかし事務所は事務所でもそこは、大友組の事務所であり、大友組の若頭・
水野はボーイに金を持たせて帰らせる。
村瀬組組長・村瀬はボーイが池元組傘下の組と揉め事をおこし、あげくに
金を持って帰ってきたことに怒るが、池元組とは揉め事を起こしたくない
ので、若頭の木村に倍の金とボーイの小指を持って行かせるが、これで
手打ちにする気のない大友は、木村の顔をカッターで傷つけて追い返す。
己の矜持を汚された木村は、大友組に対し報復を行い、ここに大友組と
村瀬組の間に抗争が始まる・・・。

 『コノ野郎！』と『馬鹿野郎！』の嵐。

前作『アキレスと亀』が個人的にイマイチでしたが、今回は期待できそう
なので観に行ってきました。
上映館も『アキレスと亀』の時は、少なかったですが、今回は結構多いので
そういう意味でも期待できるのかなと。

やっぱこの監督はバイオレンスを撮るのが一番あってる気がします。
個人的にはこれが北野映画だよと思いながら楽しめました。

下剋上と裏切り、子分がみんな親分に従順じゃなくて、上がりを掠めたり、
その事をしった奴が、掠めてる子分に自分にも廻せと言ったり、残酷な
殺し方をしたり、相手の愛人をレイプした後に殺したりと人間の欲望と狂気が
存分に描かれていて見応えあった。

個人的には、村瀬組の木村が大友組の事務所で、大友組の組員に煽られて
小指を詰めることになるシーンは面白かった。
セリフを言う人間がみんな、語尾に『この野郎！』って付けるもんだから、
なんかヤンキーのケンカみたいで笑ってしまいそうだった。

殺害方法としては大友組若頭の水野の殺され方が斬新だった。
あれは凄かった。

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