2010年05月09日

美と芸術の上海アニメーション

美と芸術の上海アニメーション.jpg

“君は上海アニメーションを観たか!” 水墨画アニメを中心に美しく
完成度の高い上海アニメーション全12作品連続上映!
「おたまじゃくしが母さんを探す」他5作品本邦映画館初上映!

その昔、手塚治虫、鈴木伸一、宮崎駿、高畑勲をうならせた珠玉の
アニメーションが中国・上海美術映画製作所で作られていた。
水墨画アニメーションあり、切り紙、セルアニメ、人形アニメあり、
その芸術性の高さ、美の完成度は今も他の映像作品の追随を許さない。
世界に冠たるアニメーションを作り出している日本。唯一世界に誇れる
文化であるジャパン・アニメ。しかし、これを観てほしい。
CGでは作りえない、そして今では製作不可能な美の世界、
そこはかとない詩情が“上海アニメーション”の中にある。
その映像の宝物が、映画館に蘇える。
                 (K'sシネマHPより)

新宿のK'sシネマにて、2010年の上海国際万国博覧会開催記念ということで
美と芸術の上海アニメーションが企画され、上海美術映画製作所で制作
されたアニメーション12本を上映されるとのこと。
中国のアニメーションに興味を憶えたので、週末の休日に出張先から
東京・新宿まで観に行ってきました。

本日観たのは、<プログラムB>と<プログラムC>で、全7本。
ラインナップは以下のとおり。

<プログラムB>
『ナーザの大暴れ』 1979年/59分/カラー/シネスコ
明代の古典神話「封神演義」の一挿話を題材にしている。
中華人民共和国建国30周年記念作品。ナーザは中国では孫悟空と同様に
親しみ深いキャラクター。
美しい都、陳塘関(北京)の将軍、李清の夫人が3年身ごもり生んだのは蓮の
ツボミ。それは不思議な光を放ち、やがてそこから少年ナーザが
飛び出した。仙人の弟子となったナーザは悪事を働く竜王一家を懲らしめる。

『猿と満月』 1981年/10分/カラー/スタンダード
中国で民間芸術として高度な技術の発達を遂げた切り紙。
軽妙な音楽とともに、その独特の質感と愛らしい猿のキャラクターが絶妙に
織り成すコミカルな世界を繰り広げる。
南方の山に猿が住んでいた。ある晩空を見上げると満月が光り輝いていた。
魅了された猿たちは月を掴み取ろうと大騒ぎして山を走り回る。
四苦八苦してやっと月を捕獲し大喜びする猿たちだったが・・・。

『鹿鈴(ろくれい)』 1982年/20分/カラー/スタンダード
上海美術映画製作所の総力を結集して作られた3本目の水墨画
アニメーション。『牧笛』と並ぶ代表傑作。
独特のにじんだ色彩によって、美少女と小鹿のキャラクターを一層愛らしく
描出し、動物と子供の出会いと別れをリリカルに描いている。
密林で大鷲に襲われ親とはぐれた小鹿を、少女はやさしく手当をする。
鈴の音が2人の友情のしるし。けれど、又もや大鷲が二人を襲ってきた…。


<プログラムC>
『不射之射』 1988年/20分/カラー/スタンダード
「三国志」などの人形アニメーションの第一人者として国際的に活躍している
川本喜八郎と上海美術映画製作所のスタッフとの協力により作られた。
春秋戦国時代、趙の国の若者・紀昌は天下一の弓の名人になることが
夢だった。鄲邯の都に住む飛衛に極意を学ぶが満足できない。
ついに峨嵋山の甘蝿を訪ねた。甘蝿は弓矢を使わずに射る、つまり
「不射の射」の術を身に付けた男なのだ。

『牧笛』 1963年/20分/カラー/スタンダード
世界初の水墨画アニメーション。独特のタッチで描かれた江南地方の雄大な
風景、ゆったりと動き出す愛らしい鳥や動物たち、牧童の笛の音、理想郷を
思わせる詩情豊かな世界がひろがる。
笛を吹くのが上手な牛飼いの少年が、ある日、仲良しの水牛と散歩に
出かけた。樹の上でしばしまどろむ少年。ふと見ると牛がいない。
村人に行方を聞きながら河と山を越え、懸命に捜索するが…。

『蝴蝶の泉』 1983年/24分/カラー/スタンダード
雲南省の少数民族ペー族の悲恋伝説、蝴蝶泉水の伝説を題材にした作品。
雲南の画家、朱岷甫により描き出された南国情緒の美しい画面が印象的。
蝴蝶泉は実在する湖で映画の冒頭に実写で紹介されている。
蒼山のふもと、木こりの娘ティエメイは狩人の青年シアランと出会い恋に
落ちる。しかしある日、ティエメイを我が物にしようとする強引で陰気な
領主・虞王により断崖に追い詰められる。

『琴と少年』 1988年/19分/カラー/スタンダード
シンプルにして繊細な筆の線によって描き出される水墨画特有の美しさが
際立つ作品。轟音の渦巻く河の流れの迫力、力強い琴の音、師弟の別れの
名場面、まるで一幅の中国絵画が突然音と共に動き出したような、独特の
自然観を湛えている。
年老いた琴奏者が旅の途中、病に倒れた。村の少年が助け看病すると、
老人は元気になり、お礼に琴を弾いた。
琴の音に魅了された少年は老人の弟子となり琴の修業を始める。

        (作品の説明はパンフレットより抜粋)


結構見応えある作品が揃ってました。
面白かったです。

「人形三国志」をTVで見てた世代としては川本喜八郎の人形を使った
短編映画がラインナップにある時点で観に行きたいと思ってました。

全体的に登場人物にセリフがないです。キャラクターがセリフを言うのは
『ナーザの大暴れ』だけで、後は『不射の射』では、橋爪功のナレーション
で登場人物のセリフを言うぐらい。
残りの作品は、BGMの音楽と、河の音や鳥の鳴き声や効果音しかないので、
見ている各人で各登場人物のセリフを補完しないといけないんですが、
これが返って、各登場人物の言いたいことや心情がよく分かってしまう。

それと水墨画タッチの絵が素晴らしく、幻想的な世界観に魅了されてしまい
ました。
絵の細かい書き込みや人物の滑らかな動きの技術などは日本の方が何十倍も
優れていると思いますが、水墨画タッチの画など、これはこれで中国らしく
て趣きがあって良いと思う。

ちなみに大阪では5/22より、シネ・ヌーヴォにて上映予定。

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posted by はくじ at 00:14| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(中国/香港) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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