
あらすじ
何とか鳩摩智のもとから逃げ出し、王語嫣や阿朱、阿碧らと出会った段誉は
彼女らと別れ、無錫の街にたどり着き、そこで一人の男と出会う。
その男と意気投合した段誉は、その男と義兄弟の契りを結ぶ。
やがて段誉は義兄となった男の正体が喬峯という名で天下一の大幇会・丐幇
の幇主であることを知る。
だが、この時丐幇で内紛が起こり、丐幇の大智分舵の舵主・全冠清をはじめ
とする幹部達の反逆にあうも、喬峯の類まれなる武功により反逆はあっけなく
鎮圧される。しかしそこへ丐幇の大長老である徐長老と丐幇副幇主・馬大元の
未亡人・馬夫人達が訪れ、副幇主・馬大元を殺害したのが喬峯だと告げる。
しかも、喬峯は漢人ではなく宋国の敵国である遼国の人間で、喬峯が漢人と
して育てられた経緯を語る。
覚えのない馬大元の殺害容疑までかけられ、しかも自分が契丹人であること
を知った喬峯は愕然とする。
馬大元の殺害は自分ではないと釈明するも、仲間たちは喬峯を白眼視する。
いたたまれなくなった喬峯は、自ら濡れ衣をはらすと言って、丐幇幇主の座を
返上する。
第3巻もあっと言う間に読んでしまいました。
面白かったですねぇ。
第3巻では、本作の主人公の一人である喬峯が登場し、彼が周りから敬服
される立場から一転、怨嗟の目で見られる立場にまで一気に落ちていく様が
描かれており、彼が濡れ衣を果たそうと動けば動くほど、うまくいかず
返って疑いが増していく、運の巡り合わせの悪さに、ついつい読んでいて
感情移入していってしまいます。
そして阿朱との出会いを経て、第3巻のクライマックスである聚賢荘の闘いに
舞台が移り、喬峯の無類の強さが発揮され、頭の固い江湖の面々が喬峯に
よって殺害、倒されていく様は読んでいてハラハラします。
次巻以降の、漢人の仇となった喬峯と彼を慕う阿朱の関係がどうなっていく
のか、段誉と王語嫣の関係とか、どうなっていくのかすごく楽しみ。
『天龍八部@ 剣仙伝説』
『天龍八部A 王子受難』
『天龍八部C 行路茫々』
『天龍八部D 草原の王国』
『天龍八部E 天山奇遇』
『天龍八部F 激闘少林寺』
『天龍八部G 雁門悲歌』
ラベル:金庸