ゴールデンスランバー

2008年の本屋大賞や山本周五郎賞を受賞した人気作家・伊坂幸太郎の同名
ベストセラーを『アヒルと鴨のコインロッカー』『フィッシュストーリー』
に続いて中村義洋監督が映画化。
仙台を舞台にある日、首相暗殺犯の濡れ衣を着せられた男が、決死の
逃避行をする様をスリリングに描く。
主人公には伊坂幸太郎原作の映画『ラッシュライフ』で黒澤を演じた堺雅人が
共演には竹内結子、吉岡秀隆、香川照之など。

仙台で運送会社の配達員をしている３０歳独身の男、青柳雅春。仙台出身の
金田首相が仙台が凱旋パレードを行うという日、大学時代の同級生・森田に
呼び出され、車の中で彼に差し出された水を疑いもせずに飲んでしまう。
やがて眼を覚ました青柳に森田はお前をここに呼び出す指令を受けていると、
告白する。そしておまえはオズワルドにされるぞ。とにかく逃げろと警告
する。その直後、背後でパレードをしていた金田首相が爆発事件に巻き込ま
れる。そしてすぐに２名の警官が青柳と森田のいる車に近づいてきて拳銃を
構える。訳のわからないまま無我夢中で青柳はその場から逃げ出すが、やが
て青柳は自分が首相を暗殺した犯人として多くの証拠映像とともに報道され
ていることを知る。

今年上映される映画の中でも公開が一番待ち遠しい作品でしたので早速
TOHOシネマズなんばへ出かけてきました。

これは大変面白かった。
伊坂作品が好きというひいき目があるものの、大いに楽しめました。
監督も『アヒルと鴨のコインロッカー』の監督なので、原作を変な風に
しないだろうという安心と期待で観に行きましたが、期待以上だったかも。

ある日、目に見えない大きな力にいきなり暗殺犯として仕立て上げられる
怖さがすごく伝わってきましたし、逃亡劇もスリリングがあって、大変
見応えあった。

それと細かい伏線や設定が良かった。
ラストの晴子が青柳に気づくシーンや、青柳の両親に送られた“痴漢は死ね”
と書かれた書きぞめとか、青柳の同僚がキャバ嬢と一夜をともにしたことが
奥さんにバレテしまう細かい伏線の回収が個人的に凄い好き。

そして何よりも濱田岳のキルオが最高だった。
やっぱ伊坂幸太郎原作の映画には濱田岳の存在なしでは語れない。
どこでどんな役で彼が出てくるんだろうかと思いながら観てましたが、
かなり重要な役どころを良い味だして存在感たっぷりに演じてましたね。
個人的には堺雅人や竹内結子以上に濱田岳のキルオが飄々としたキャラが
一番印象に残りました。

クリックして下さった方、ありがとうございます。

Comments

うまく出来てましたね。
小難しいところはズバッと切って、いい謎解きになって、かつ感動も加わって、贅沢でしたね。
あたしは、見慣れた仙台の街並みに、ニマニマしてました。

Posted by sakurai at 2010年02月04日 13:29

＞sakuraiさん
コメントありがとうございます。

私、原作未読なんですよね。
文庫本で出てるのは全部読んでるんですが。
映画公開にかこつけて文庫本でるかなぁと
期待してたんですが・・・。

中村監督と伊坂作品は相性がいいんですかね。
期待以上の出来で面白かったです。
中村監督で去年の『ラッシュライフ』を撮り直して欲しいです。もちろん濱田岳をキャスティングして。

Posted by はくじ at 2010年02月05日 00:16

想像以上によくできていました。ただ僕の感想は、観たことある人たちがあまりにも多く、イメージが引っ張られてしまったことです。イマージの拡散。
実は、僕も浜田君が一番強烈でした。今でも目の前をうろうろしています。

Posted by cochi at 2010年02月08日 06:34

＞cochiさん
コメントありがとうございます。

期待以上の出来たったと個人的には思ってます。
原作読んでみたくなりました。映画とどう違うのか読んでみたいです。

濱田岳良かったですね。もう伊坂映画には彼なしのキャスティングは考えられないです。

Posted by はくじ at 2010年02月08日 23:44