2009年09月19日

道教の美術 TAOISM ART

道教.jpg

本展は、日本と中国の文化に深く根ざす「知られざる道教の世界」を
メインテーマとする、日本ではじめての展覧会です。

道教とは、道(タオ)を説き不老長寿を究極の理想とする中国でうまれた
宗教です。
老子をその祖として崇め、神仙思想や風水や星宿、易学をはじめとする古代の
思想や信仰・神話、そして仏教をも取り込みながら発展し続けてきました。
現代も中国の人生観や世界観の根幹をなし、東アジアの思想や文化、芸術の
ベースとなっています。

道教に関わる美術はその思想と同様に多種多彩です。
老子や仙人、北斗七星といった星座を擬人化した図像、閻魔王に代表される
道服を身に着けた地獄の裁判官。さらには陰陽道でも用いられた呪符・
まじないや占い、そして現在も信仰をあつめる関帝や媽祖などなど。
難解でつかみどころがないような道教ですが、今日の日本でもその影響は
色濃くみられ、浦島太郎、七夕やお中元、妙見や庚申といった慣れ親しんだ
物語や習俗、信仰も実は道教にルーツがあります。

いつの時代にも中国から日本へと無限の広がりをみせ、気づかぬうちに
私たちの生活にまで浸透していた道教の世界。
本展ではこれまで埋もれていた中国や日本の絵画・書・彫刻・工芸作品を
近代にまで時代をひろげて、日本各地から約330件結集させ、
わかりやすくご紹介いたします。

是非この機会に「道教の美術」という古くて新しいジャンルにふれ、
案外身近にある道教の世界を感じてください。

(大阪市立美術館HPより)

前々から安倍清明や陰陽道に興味があり、その源である道教にも大いに
興味があり、この特別展のチラシを見たときに、行かなければと思って
ました。で、大阪では9月15日から展示が始まりましたので、最初の
週末である今日、嬉々として天王寺の大阪市立美術館へと行ってきました。

展示は12の章で構成されており、どれも素晴らしい展示品の数々で
時間を忘れてしまうほど。

それにしても道教そのものは日本には深く根付かなかったけど、その一部は
仏教などと融合して、日本の文化にも深く根付いており、閻魔大王や
浦島太郎、修験道、風水、易、庚申信仰などは道教がルーツだったり、
道教の要素が取り込まれていたりと興味深い時間でした。

特に興味があった展示物は『関帝倚坐像』で、赤ら顔の関羽の坐像の左側に
関羽の青竜刀を捧げ持つ周倉、右側には関羽の子の関平の像という三体で
一つの美術品ですが、これがなかなか趣があって良かったです。


『道教の美術 TAOISM ART』

場所:大阪市立美術館
会期:2009年9月15日(火)〜2009年10月25日(日)
開館時間:9時30分〜17時00分(入館は16時30分まで)
休館日や展示構成等は公式HPで。
posted by はくじ at 20:03| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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