イスラエルのアモス・ギタイ監督がヨーロッパ製の高級車をイスラエルで
防弾仕様に改造し、ヨルダンのフリー・ゾーンを通じてパレスチナ人が
イラクやアフガニスタンに売っているという実話を知って、男性を女性に
置き換えて制作したロードムービー。
この映画でハンナ・ラズロはカンヌ国際映画祭女優賞を受賞。
ユダヤ人の父を持つアメリカ人のレベッカは、父の祖国イスラエルで婚約者の
母に「ユダヤ人じゃない」と追い出されて行くところがない。
彼女が乗る観光用大型タクシーの運転手ハンナは「家族の大切な用事」で
ヨルダンに行かなくてはいけないと言う。
「どこにでも行くわ」というレベッカをハンナが連れて行くのは隣国ヨルダン
のフリーゾーン(自由交易地区)、そこで二人を待っているのはハンナの夫の
商売相手である亡命パレスチナ人の妻のレイラ。男たちの政治が作った国境や
民族の違いを超えて出会った女たちの珍道中から矛盾だらけの現実が浮かび
上がる。(シネ・ヌーヴォの映画チラシより)
シネ・ヌーヴォで7/18〜31の期間で『アモス・ギタイ監督 日本未公開2作品
上映+1』ということで、『フリーゾーン 明日が見える場所』と『ケドマ
戦禍の起源』、ケドマのメイキングが上映されており、今までイスラエル映画
を観たことなかったので、良い機会だと思い観てきました。
映画が始まっていきなりナタリー・ポートマン演じるレベッカの泣き顔が
5〜6分ぐらいずっと流れ、その間、なんとも意味深な歌詞の歌がずっと
流れます。この長まわしに何なんだと引き込まれてしまいました。
国家同士で戦争してて、ユダヤとアラブと相容れない仲でありながらも、
民間レベルでは生活のためにフリー・ゾーンという緩衝地帯を利用して
たくましく生きているが、心の底では相手を信用しきれないという部分が
レベッカ、ハンナ、レイラの3人の女性の道中からうかがい知れる。
イスラエル生まれのナタリー・ポートマンはこのとき24歳頃でしょうか。
この映画の中ではすごく綺麗で見とれてしまいました。
以前、間違えてこちらの記事にも『アマルフィ』のTBを送っていたので、
こちらの記事の『アマルフィ』のTBは消しておいて下さい。
お手数をおかけしてしまいスイマセン。m(_ _)m
全然気になさらなくてもいいですよ。
冒頭のナタリー・ポートマンの延々と流れる
泣き顔は印象に残りますね。