「特別」な腕を持つ青年の揺れる心情と、彼が旅先で出会った女性との恋を
描いたロマンチック・ロードムービー。タイで最も面白い脚本が書ける才能と
いわれる新鋭コンデート・チャトゥランラッサミー監督のエンターテイメント
最新作。
生まれつき両腕のほかに左腕がもう一本ある青年クワーン。郵便局での手紙の
仕分けのアルバイトや、バスケットボールの試合などでは抜群の活躍を見せる
彼だが、自分の「特別」な腕にはずっと悩んでいた。彼を理解する最愛の母が
亡くなり、特注のシャツを仕立ててくれていた店主までが急死すると、周囲の
冷たい視線から脱するために、一本多い腕の切除手術を決意する。
医師を訪ねバンコクへ向かう途中、クワーンは一人の女性と出会い、自分の腕
に対する思いに変化が起き始める・・・・・。
(大阪アジアン映画祭2009公式パンフレットより)
これは当初、観る気なかったんですが、『停車』と『秘岸』の間にこれが
あり、時間潰しのつもりで当日券を買って観ることに。
しかし、これがなかなか素晴らしい映画でした。
腕が3本あるために周りから奇異の目で見られ、あげくに子供を助けたにも
かかわらず、彼が箸をつけた食べ物を子供が食べようとすると親が、あいつは
呪われているからと叱ったりするさまは、観ていて悲しくなります。
しかしそんな彼の前に、腕が3本あることなんて気にしない女性の登場で、
彼の心境に少しづつ変化していく様は観ていて、何かいいなぁと感じました。