『初恋のきた道』『HERO』『LOVERS』など多くのヒット作を送り出した中国が
誇る巨匠チャン・イーモウ監督が中国国内でベストセラーになった中国系
アメリカ人作家エイミーの同名小説を基に文革時代に運命に翻弄されつつも
淡い初恋に生きる男女の恋愛を描いた美しくも切ないラブストーリー。
主演ヒロインはチャン・イーモウ監督が中国国内を捜し回り見つけ出した
新星チョウ・ドンユィ、相手役は若手注目株のショーン・ドウ。
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文化大革命下の中国。毛沢東の一声で町の若者達を農村に送り込み、
農業実習を通じて思想の再教育を行う下放政策により、町の高校に
通うジンチュウも農村に送り込まれ、村長の家に住み込むことになる。
その村にはサンザシの樹があり、その木は抗日戦争によって死んでいった
烈士達の血を吸って、本来白い花が赤く咲くという言い伝えがあり、
革命精神の象徴となっていた。
ジンチュウはそんな村に地質調査隊の一員として滞在している青年スンに
出会う。
家族と離れて暮らすなか、スンは何かにかけてジンチュウに気にかける。
ジンチュウも自分への好意を隠そうとしない素直で誠実なスンに心惹かれて
いくが、この時代は恋愛は批難対象であり、しかもジンチュウの両親は
反革命分子として迫害を受けており、一方、スンの父親は党幹部ということ
もあり、身分違いの決して許されることのない恋であった。
しかし二人は人目を忍んで会いつづけるのだが、ある日ジンチュウの母に
二人の関係を知られてしまう・・・。