2009年の本屋大賞に輝いた湊かなえの同名ベストセラーを基に、愛する娘が
自分の教え子に殺された中学校の女性教師がその教え子に復讐する様を
描いたサスペンスドラマ。
『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』の松たか子を主演に迎え、『パコと
魔法の絵本』の中島哲也監督が関係者の告白によって真相が語られていく
緊張感あふれるタッチで描く。
共演には『キラー・ヴァージンロード』の木村佳乃、『重力ピエロ』の
岡田将生など。
ある中学校の終業式の日、1年B組の担任・森口悠子は、HR途中の
騒がしい教室内で生徒達を前にある告白を始める。
シングルマザーである森口の一人娘・愛美が中学校のプールで溺死したが、
それは事故ではなく、このクラスの生徒に殺された。今され、事故を事件に
覆す気もないし、名前を公表する気もない。娘を殺害した少年Aと少年Bは
どうせ少年法で守られているので、警察に委ねるだけ無駄である。自分の手で
復讐する。その二人にはHIV感染者の血液を混ぜた牛乳を飲ませた。
という内容の告白をして、森口は学校を辞めてしまう。
その後、後任の寺田良輝が赴任するも、森口は少年Aと少年Bの名前は公表
しなかったものの、この二人が誰であるかはクラスメイトにはわかるように
告白したため、その後も変わりなく登校してくる少年Aはクラスメイトから
イジメの標的とされ、少年BはHIVを感染させられたと思いこみ、自宅に
引き籠ってしまう。事情をしらない寺田は、クラス委員の美月を連れて、
少年Bの家を脳天気に毎週訪れる。
寺田の訪問は徐々に少年Bの精神は病んでいき、そして少年Bの態度が
少年Bの母親の精神まで蝕んでいき、やがて少年Bは母親を殺害してしまう。